- 2024年のLINE関連詐欺被害額は過去最高の717億円超、前年比58.6%増
- 怪しいアカウントは灰色の未認証マークと即座のLINE交換要求が特徴
- なりすまし被害防止には二段階認証とプライバシー管理設定が最重要
LINEを開くたびに、知らないアカウントから友達申請が届いたり、怪しいメッセージに不安を感じたりしていませんか。2024年のデータによると、LINEを含む特殊詐欺の被害額は717億円を超え、前年比で58.6%も増加しています。SNS型投資詐欺やロマンス詐欺も急増中で、もはや他人事ではありません。この記事では、LINE怪しいアカウントの見分け方から具体的な対策まで、あなたと大切な人を守るための実践的な情報を詳しく解説します。
LINE怪しいアカウント一覧の実態と急増する被害
LINEを悪用した詐欺は年々巧妙化しており、被害者数も右肩上がりで増加しています。警察庁の最新統計によると、2024年の特殊詐欺認知件数は21,043件で、被害総額は717億6,000万円に達しました。このうち、SNS型投資詐欺とロマンス詐欺だけで認知件数が前年比2.6倍、被害額が2.8倍に急増しています。LINEは日本国内で9,500万人以上が利用する巨大プラットフォームであり、詐欺師たちにとって格好のターゲットとなっているのです。
特に注意が必要なのは、友人や知人のアカウントが乗っ取られてなりすましメッセージが送られてくるケースです。2024年8月には、LINEビジネスIDの一部が不正ログインされ、公式アカウントが乗っ取られる事件も発生しました。攻撃者は7月10日から18日の間に複数回パスワードリスト攻撃を実行し、不正にアクセスしたアカウントから友達登録しているユーザーにメッセージを送信していました。
上記グラフが示すように、特殊詐欺の被害額は5年間で約2.5倍に膨れ上がっています。2024年の急増は特に顕著で、SNSを利用した新型詐欺が主要因となっています。フィッシング対策協議会の報告でも、LINEをかたるフィッシングサイトの報告が2025年4月時点でも継続しており、詐欺の手口は日々進化しています。
LINE怪しいアカウントの7つの特徴と見分け方
怪しいLINEアカウントには明確な特徴があります。これらのサインを知っておくことで、被害を未然に防ぐことができます。以下、業者や詐欺アカウントに共通する7つの特徴を詳しく解説します。
1. プロフィールに灰色の未認証マークが表示されている
LINE公式アカウントには、緑色(認証済)、紺色(プレミアム)、灰色(未認証)の3種類のバッジがあります。灰色の未認証アカウントは、LINEヤフー社の審査を受けていないため、詐欺業者が悪用するケースが多く見られます。2024年7月からは、未認証アカウントのトークルーム上部に「このアカウントは未認証アカウントです。投資など金銭に関連するメッセージには十分注意してください」という警告が表示されるようになりました。
2. マッチング後すぐにLINE交換を求めてくる
マッチングアプリで知り合った相手が、2〜3通のメッセージ交換後すぐにLINE IDを聞いてくる場合は業者の可能性が極めて高いです。業者の目的はLINE IDなどの個人情報を効率的に収集することであり、深い関係を築く意図はありません。通常のユーザーであれば、少なくとも5〜10通程度はアプリ内でやり取りしてから連絡先交換を提案するのが一般的です。
3. プロフィール文にLINE IDが記載されている
プロフィールの自己紹介欄に直接LINE IDを掲載しているアカウントは、ほぼ100%業者です。「返信に不便なのでLINEで連絡ください」「こちらのIDで友達追加してください」といった文言とともにIDが記載されているケースがよく見られます。健全なユーザーがプロフィールにLINE IDを晒すことは、個人情報保護の観点からもあり得ません。
4. 投資や副業の話題を持ち出してくる
LINE交換後、「簡単に稼げる投資法」「月収100万円も夢じゃない副業」といった金銭関連の話題を持ち出すアカウントは詐欺師の典型的なパターンです。SNS型投資詐欺では、有名人や成功者を装って信頼を獲得した後、仮想通貨やFX取引などへの投資を勧誘してきます。実際には投資金を騙し取られ、連絡が取れなくなるケースが続出しています。
5. プロフィール写真が不自然に魅力的
業者アカウントは、モデルや芸能人の写真を無断で使用していることが多く、プロフィール写真が不自然なほど魅力的です。Google画像検索で写真を確認すると、他のサイトで使用されている画像であることが判明するケースがあります。また、アイコン写真とマッチングアプリの写真が完全に一致しない、頻繁にアイコンを変更するといった特徴も見られます。
6. 会話が噛み合わない・テンプレート回答
質問に対して的外れな回答をする、会話の流れを無視して別の話題に移る、明らかにコピペしたようなテンプレート的なメッセージを送ってくる場合は要注意です。業者は複数のターゲットに同時にメッセージを送っているため、個別の会話内容を把握していないことが多く、会話に違和感が生じます。
7. LINE IDが「@」で始まる(LINE@アカウント)
相手から教えられたLINE IDが「@」で始まっている場合、それはLINE公式アカウント(旧LINE@)のIDです。個人的な出会いを求める一般ユーザーがLINE公式アカウントを使用することはあり得ません。これは業者が複数のユーザーに一斉配信するために使用しているアカウントである可能性が極めて高いです。
| 特徴 | 詳細 | 危険度 |
|---|---|---|
| 灰色の未認証マーク | 審査を受けていない公式アカウント | ⚠️⚠️⚠️ |
| 即座のLINE交換要求 | 2〜3通目で連絡先を聞いてくる | ⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️ |
| プロフィールにID記載 | 自己紹介欄に直接LINE IDを掲載 | ⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️ |
| 投資・副業の勧誘 | 金銭関連の儲け話を持ちかける | ⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️ |
| 不自然な美男美女写真 | 他人の写真を無断使用している | ⚠️⚠️⚠️⚠️ |
| 会話が噛み合わない | テンプレート回答や的外れな返信 | ⚠️⚠️⚠️⚠️ |
| LINE IDが@始まり | LINE公式アカウント(旧LINE@) | ⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️ |
上記の表は、怪しいアカウントを見分けるための重要なチェックポイントをまとめたものです。これらの特徴が複数当てはまる場合、そのアカウントは業者や詐欺師である可能性が極めて高いと判断できます。危険度が4つ以上のマークが付いている特徴が1つでも見られたら、即座にブロックすることをおすすめします。
LINEなりすまし・乗っ取りの巧妙な手口
LINEアカウントの乗っ取りは、年々手口が巧妙化しています。2025年に入っても、フィッシング詐欺やSNSでの投票依頼を装った認証番号詐取など、新しい手法が次々と報告されています。ここでは、特に被害が多い4つの手口について詳しく解説します。
フィッシングサイトへの誘導
「【重要】LINEアカウントの再認証が必要です」「LINEアカウントに異常なアクセスが検出されました」といった件名のメールやSMSが送られてきます。本物そっくりの偽サイトに誘導され、メールアドレス、パスワード、電話番号、さらにはクレジットカード情報まで入力させられるのが典型的なパターンです。フィッシング対策協議会によると、2025年4月時点でもLINEをかたるフィッシングサイトは稼働中であり、引き続き警戒が必要です。
SNSでの投票依頼を装った認証番号詐取
2025年10月に注意喚起が出された新しい手口です。InstagramやX(旧Twitter)などのSNSで、友人を装ったアカウントから「コンテストのアンバサダー候補になったので投票してほしい」というダイレクトメッセージが送られてきます。投票するには電話番号が必要と言われ、その後LINEに届く認証番号を教えるように求められます。この認証番号を教えてしまうと、アカウントが乗っ取られてしまいます。
友人のアカウントを装った電子マネー詐取
乗っ取られた友人のアカウントから「急ぎでコンビニでプリペイドカードを買ってきてほしい」「カード裏面の番号を写真で送って」というメッセージが届きます。電子マネーのコード番号を送信することは、現金を渡すのとほぼ同じ行為です。友人や知人から突然このような依頼が来た場合は、必ずLINE以外の方法(電話など)で本人確認してください。
パスワードリスト攻撃による不正ログイン
2024年8月に発覚したLINEビジネスIDへの攻撃では、他のサービスで漏洩したメールアドレスとパスワードの組み合わせを使って不正ログインが試みられました。同じパスワードを複数のサービスで使い回していると、1つのサービスから情報が漏れただけで、すべてのアカウントが危険にさらされます。LINEヤフーは、他サービスと同じパスワードを使わない、推測されやすいパスワードを避けるといった対策を強く推奨しています。
上記グラフは、主要な詐欺手口の発生頻度を示したものです。投資詐欺とフィッシング詐欺が特に多く、次いでロマンス詐欺と電子マネー詐取が続いています。どの手口も共通しているのは、心理的な隙を突いて緊急性や信頼感を演出するという点です。「今すぐ対応しないと大変なことになる」「あなただけを信頼している」といった言葉には十分警戒してください。
LINE乗っ取り確認方法と被害発見時の対処法
自分のLINEアカウントが乗っ取られていないか定期的に確認することは重要です。また、万が一乗っ取られた場合でも、迅速に対処することで被害を最小限に抑えられます。ここでは、確認方法と具体的な対処手順を解説します。
アカウント乗っ取りのサイン
以下のような症状が現れたら、アカウントが乗っ取られている可能性があります。
- 身に覚えのないログイン通知が届く – 他の端末からログインされた形跡がある
- 勝手にメッセージが送信されている – 友達から「変なメッセージが来た」と連絡がある
- 突然ログアウトさせられる – 自分の端末でLINEが使えなくなる
- パスワードやメールアドレスが変更されている – ログインできなくなる
- 友達リストに知らない人が追加されている – 見覚えのないアカウントと友達になっている
乗っ取り被害発見時の5ステップ対処法
まだログインできる状態であれば、直ちにパスワードを変更してください。LINEアプリの「設定」→「アカウント」→「パスワード」から変更可能です。新しいパスワードは、他のサービスで使用していない複雑なものを設定しましょう。
「設定」→「アカウント」→「ログイン中の端末」から、不審な端末がログインしていないか確認します。見覚えのない端末があれば即座にログアウトさせてください。
アカウントが乗っ取られた場合、友達リストの全員に不審なメッセージが送られている可能性があります。LINE以外の方法(電話、SMS、メールなど)で友人に連絡し、「アカウントが乗っ取られたので、私からのメッセージには応じないでください」と伝えましょう。
LINEアプリ内の「設定」→「ヘルプ」→「問題報告フォーム」から、アカウント乗っ取りの被害を報告します。LINEヤフーが調査し、必要に応じてアカウントの凍結などの対応を取ってくれます。
金銭的な被害が発生した場合や、アカウントを通じて詐欺行為が行われた場合は、最寄りの警察署に被害届を提出してください。証拠としてメッセージのスクリーンショットや取引履歴などを保存しておくことが重要です。消費者ホットライン「188」や警察相談専用電話「#9110」も活用できます。
LINE迷惑メッセージの典型例と対応策
LINEで届く迷惑メッセージには、いくつかの典型的なパターンがあります。これらのパターンを知っておくことで、騙されるリスクを大幅に減らすことができます。
よく見られる迷惑メッセージの文例
- 「携帯番号教えて」「認証番号を教えて」 – アカウント乗っ取りの第一歩。絶対に教えてはいけません
- 「アカウントがロックされたため、URLにログインして解除してください」 – フィッシング詐欺の典型例
- 「不在のためお荷物を持ち帰りました。ご確認ください」 – 偽の配送業者を装った詐欺
- 「私のペットに投票してくれない?」 – SNS経由の認証番号詐取
- 「コンビニでiTunesカード(Amazonギフト券)を買ってきて」 – 電子マネー詐取の常套句
- 「確実に儲かる投資案件がある」「月収100万円も可能」 – 投資詐欺の勧誘
- 「給付金の受け取り手続きをしてください」 – 偽の給付金詐欺
これらのメッセージに共通するのは、緊急性を煽る、金銭を要求する、個人情報を聞き出そうとするという点です。行政機関や配送業者がLINEで個人情報を聞いたり、給付金の手続きを求めたりすることは絶対にありません。
迷惑メッセージへの正しい対処法
対処法1:絶対に返信しない
迷惑メッセージには一切返信しないのが鉄則です。返信してしまうと、アカウントがアクティブであることが相手に伝わり、さらに詐欺メッセージが増える可能性があります。
対処法2:URLは絶対にクリックしない
メッセージ内に記載されたURLは、フィッシングサイトや不正アプリのダウンロードページである可能性が高いです。興味本位でもクリックしてはいけません。
対処法3:ブロックと通報を実行する
トーク画面右上の「≡」メニューから「ブロック」を選択し、その後「通報」を実行してください。2024年5月から、通報理由に「なりすまし」「詐欺」の項目が追加され、より的確な通報が可能になりました。通報したことは相手に伝わらないので安心してください。
対処法4:友達の場合はLINE以外で確認する
友達や知人から不審なメッセージが届いた場合は、必ず電話など別の手段で本人確認してください。アカウントが乗っ取られている可能性があります。本人に連絡が取れたら、すぐにアカウント乗っ取りの事実を伝えましょう。
上記のグラフは、迷惑メッセージを受け取った際のユーザーの対応状況を示しています。約45%が正しく無視してブロックしていますが、依然として25%が返信してしまい、15%がURLをクリックしてしまっているのが現状です。迷惑メッセージには一切反応せず、即座にブロックと通報を実行することが最善の対策です。
LINE友達追加の危険性とプライバシー設定
LINEには便利な友達自動追加機能がありますが、この機能が原因で見知らぬ人からメッセージが届くケースが多発しています。プライバシー設定を適切に行うことで、こうした被害を未然に防ぐことができます。
友達自動追加機能のリスク
LINEの友達自動追加機能は、スマートフォンの連絡先に登録されている電話番号を持つLINEユーザーを自動的に友達に追加する機能です。便利な反面、以下のようなリスクがあります。
- 業者が大量の電話番号を登録してターゲットを探している
- 電話番号が流出した場合、知らない人から友達申請が殺到する
- 昔の知人や関わりたくない相手とも自動的に繋がってしまう
- 個人情報が意図しない形で拡散するリスクがある
推奨されるプライバシー設定
設定1:友達への追加を許可をオフにする
「ホーム」→「設定」→「友だち」→「友だちへの追加を許可」をオフにすることで、他のユーザーがあなたの電話番号から友達追加するのを防げます。この設定は最優先で行うべきです。
設定2:メッセージ受信拒否をオンにする
「ホーム」→「設定」→「プライバシー管理」→「メッセージ受信拒否」をオンにすると、友達以外からのメッセージやグループ招待をブロックできます。業者からの迷惑メッセージを防ぐ効果的な方法です。
設定3:ID検索の許可をオフにする
「ホーム」→「設定」→「プライバシー管理」→「IDによる友だち追加を許可」をオフにすることで、LINE IDを使った検索からあなたを見つけられなくなります。業者がランダムにIDを検索して友達追加するのを防げます。
設定4:電話番号検索の許可をオフにする
同様に、「電話番号による友だち追加を許可」もオフにしておきましょう。これにより、電話番号からあなたを検索できなくなります。
設定5:ログイン許可を適切に設定する
「ホーム」→「設定」→「アカウント」→「ログイン許可」で、PC版LINEなどへのログイン許可を管理できます。普段PCを使わない場合はオフにしておくと、不正ログインのリスクが減ります。
LINE業者アカウントとの安全なやり取り方法
マッチングアプリなどでLINE交換する際は、特に注意が必要です。業者の被害に遭わないための具体的な方法を紹介します。
QRコードでLINE交換する
LINE IDを直接教えるのではなく、QRコードを使って交換する方法が最も安全です。QRコードは後から無効化できるため、業者がIDを悪用しようとしても、すぐに対処できます。「ホーム」→「友だち追加」→「QRコード」から自分のQRコードを表示し、スクリーンショットを相手に送りましょう。交換後、もし相手が怪しいと感じたら、「ホーム」→「友だち追加」→「QRコード」→「マイQRコード」→右上のメニューから「QRコードを更新」を選んでコードを無効化できます。
最低5〜10通のメッセージ交換後に連絡先を交換する
業者は効率重視なので、2〜3通のやり取りですぐにLINE交換を求めてきます。最低でも5〜10通、できれば数日間メッセージを交換してから連絡先を交換するようにしましょう。この期間中に会話の整合性や相手の反応を確認できます。
写真をGoogle画像検索で確認する
相手のプロフィール写真をスクリーンショットし、Google画像検索にかけることで、他のサイトで使われている写真かどうか確認できます。同じ写真が複数のサイトで見つかった場合、盗用された写真を使っている業者の可能性が高いです。
個人情報は段階的に教える
LINE交換後も、すぐに本名や住所、勤務先などの詳細な個人情報を教えるのは避けましょう。信頼関係が構築されてから段階的に情報を開示することで、万が一相手が業者だった場合の被害を最小限に抑えられます。
LINE乗っ取り犯人特定と法的対応
アカウント乗っ取りや詐欺被害に遭った場合、犯人を特定して法的措置を取ることは可能なのでしょうか。ここでは、現実的な対応方法について解説します。
犯人特定の難しさ
正直に言うと、個人が詐欺犯を特定することは極めて困難です。詐欺師は以下のような手法で身元を隠しています。
- VPN(仮想プライベートネットワーク)を使って位置情報を偽装
- 使い捨ての電話番号やメールアドレスを使用
- 海外から攻撃を仕掛けている
- 複数の中間アカウントを経由して本体を隠している
- 盗んだ他人のアカウントを使って犯行に及ぶ
特にLINE業者の多くは組織的に活動しており、国際的な犯罪ネットワークの一部である場合もあります。2024年12月には、タイのリゾート地で特殊詐欺に関与したとみられる日本人らが拘束されるなど、海外を拠点とする詐欺グループの存在が明らかになっています。
被害に遭った場合の相談先
警察への相談
金銭的な被害が発生した場合は、まず最寄りの警察署に被害届を提出してください。また、以下の専用窓口も活用できます。
- 警察相談専用電話「#9110」 – 緊急ではない相談に対応
- サイバー犯罪相談窓口 – 各都道府県警察に設置
- 110番 – 緊急の場合や詐欺が進行中の場合
消費者ホットライン
「188」に電話すると、最寄りの消費生活センターにつながります。消費者トラブルの相談や、被害回復のアドバイスを受けられます。
弁護士への相談
高額な金銭被害が発生した場合や、民事訴訟を検討している場合は、弁護士に相談することをおすすめします。無料法律相談を実施している自治体も多いので、まずはそちらを利用してみましょう。
証拠の保全方法
警察への相談や法的措置を取る際には、証拠が非常に重要です。以下の情報を保存しておきましょう。
- メッセージのスクリーンショット – やり取りの全記録を画像で保存
- トーク履歴のバックアップ – LINEアプリの機能でトーク履歴をテキストファイルとして保存
- 送金履歴 – 銀行振込やコンビニ決済の明細
- 相手のアカウント情報 – LINE ID、電話番号、プロフィール画像など
- URLやウェブサイトの情報 – フィッシングサイトのスクリーンショット
これらの証拠は、詐欺であることを証明するだけでなく、同様の被害者を救済するためにも役立ちます。
二段階認証とセキュリティ強化の具体策
LINEアカウントのセキュリティを最大限に高めるためには、二段階認証の設定が不可欠です。また、その他のセキュリティ対策と組み合わせることで、乗っ取りリスクを大幅に減らすことができます。
二段階認証の設定方法
LINEの二段階認証(2ファクタ認証)は、パスワードに加えて6桁の認証番号を要求することで、不正ログインを防ぐ仕組みです。設定手順は以下の通りです。
- LINEアプリを開き、「ホーム」→「設定」→「アカウント」の順にタップ
- 「2段階認証」または「ログイン許可」の項目を探す
- 「2段階認証」をオンにする
- 登録している電話番号にSMSで認証番号が送られる
- 認証番号を入力して設定完了
二段階認証を有効にすると、新しい端末からログインする際に必ずSMSで送られてくる認証番号の入力が必要になります。これにより、パスワードが漏洩しても、攻撃者は認証番号を持っていないためログインできません。
パスキーによるログイン(最新機能)
2024年から、LINEはパスキーによるログインにも対応しています。パスキーは、生体認証(指紋認証や顔認証)を使ってログインする最新のセキュリティ技術で、パスワードよりも安全性が高いとされています。対応端末をお持ちの方は、ぜひ設定しておきましょう。
強固なパスワードの作り方
安全なパスワードには以下の要素が必要です。
- 12文字以上の長さ – 短いパスワードは総当たり攻撃で破られやすい
- 英大文字・小文字・数字・記号を組み合わせる – 複雑さを増してセキュリティを高める
- 他のサービスと同じものを使わない – パスワードリスト攻撃を防ぐ
- 個人情報を含めない – 誕生日、名前、電話番号などは推測されやすい
- 定期的に変更する – 3〜6ヶ月ごとに更新するのが理想
パスワード管理アプリを使えば、複雑なパスワードを自動生成して安全に保管できるので、活用することをおすすめします。
ログイン通知を有効にする
「設定」→「アカウント」→「ログイン通知」をオンにすると、他の端末からログインがあった際にプッシュ通知が届きます。身に覚えのないログイン通知を受け取ったら、すぐにパスワード変更とログイン中端末の確認を行ってください。
まとめ:LINE安全利用のための総合対策
LINEの詐欺被害は年々増加していますが、適切な知識と対策を持つことで、そのリスクを大幅に減らすことができます。怪しいアカウントの特徴を理解し、プライバシー設定を適切に行い、二段階認証を有効にすることが基本です。
もし不審なメッセージを受け取ったら、決して返信せず、即座にブロックと通報を実行してください。万が一被害に遭ってしまった場合は、証拠を保全した上で警察や消費生活センターに相談しましょう。
日々進化する詐欺の手口に対抗するためには、定期的に最新情報をチェックし、セキュリティ設定を見直すことが重要です。この記事で紹介した対策を実践することで、あなたと大切な人をLINE詐欺から守ることができます。
