- LINE詐欺の友達追加は、追加だけより返信・URL・送金へ進むほど危険性が高まります
- 知らない相手を追加しても、電話番号や住所が自動ですべて相手に渡るわけではありません
- 怪しい相手を追加したら返信せず、ブロック・通報・LINEの安全設定を確認します
「キャンペーンに当選しました」「投資の情報を教えます」などと言われ、LINEの友達追加を求められると、「追加するだけなら大丈夫では?」と思うかもしれません。ところが、LINE詐欺で友達追加する危険性は、追加後のやり取りから本格的に高まります。
友達追加をしただけで銀行口座のお金がなくなったり、スマホ内の写真や連絡先がすべて相手へ送られたりするわけではありません。一方、相手と会話を続け、偽サイトを開く、認証情報を入力する、送金するといった行動まで進むと被害につながります。
この記事では、LINEで知らない人を友達追加すると何が起こるのか、よくある詐欺の手口、追加してしまった場合の対処法まで順番に解説します。すでに追加してしまった人も、今どの段階にいるか確認しながら読んでください。

LINE詐欺で友達追加する危険性は「追加後の誘導」にある
LINE詐欺で特に警戒したいのは、友達追加という操作そのものより、追加した後に犯人との個別トークが始まることです。相手はすぐにお金を要求するとは限りません。世間話や無料情報の提供から始め、少しずつ信用させる手口があります。
警察庁は、SNSのダイレクトメッセージで接触した後、LINEなどへ誘導し、株や暗号資産への投資を勧めて金銭をだまし取るSNS型投資詐欺に注意を呼びかけています。2025年のSNS型投資詐欺は9,523件、被害額は1,288.0億円に達しました。
「友達追加=即被害」ではありません。ただし、知らない相手と1対1で接触できる状態になるため、その後のURLクリック、個人情報入力、送金要求には強い警戒が必要です。
LINE詐欺は最初から詐欺らしく見えない
詐欺師が「私は詐欺師です」と名乗ることはありません。有名投資家のスタッフ、企業担当者、警察官、外国人の友人、異性など、警戒心を下げやすい立場を名乗ります。プロフィール写真や名前だけでは本物か判断できません。
よくある流れは、SNS広告やInstagramなどで接触し、「詳しい説明はLINEで」と友達追加させる形です。LINEへ移動したあと投資グループに招待し、ほかの参加者が利益を得たように見せる手口も警察庁が紹介しています。
- SNS広告からLINEへ移動するよう求められた
- 知らない人から突然LINE IDやQRコードを送られた
- 友達追加すると無料情報を渡すと言われた
- 追加直後に投資グループや副業グループへ招待された
このような流れだからといって、すべてが詐欺とは断定できません。ただし、相手の身元を確認できない状態で金銭や個人情報の話へ進んだ場合は、一度やり取りを止めるのが安全です。
2025年のSNS型投資詐欺は9,523件で、前年の6,413件から約48.5%増えています。LINEだけを原因とする件数ではありませんが、警察庁はLINEのダイレクトメッセージを含むSNS上の接触増加を被害拡大の要因として挙げています。
出典:警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について」
LINEで友達追加しただけで個人情報は抜かれる?
知らない人を友達追加した直後、「電話番号や住所まで全部知られたのでは」と不安になる人は少なくありません。基本的には、友達追加しただけでスマホ内の個人情報が丸ごと相手へ渡るわけではありません。
LINEではQRコード、電話番号、LINE ID、リンクなど複数の方法で友達を追加できます。友達追加は相手とLINE上でつながる操作であり、端末に保存された銀行情報や写真、パスワードを相手へ一括送信する操作ではありません。
危険なのは友達追加後に自分で情報を渡すケース
詐欺被害では、友達追加後の会話を通じて情報を引き出されるケースに注意が必要です。「本人確認のため」と氏名や生年月日を聞かれたり、「当選金を振り込むため」と銀行口座を聞かれたりする例があります。
一つひとつの情報は大したことがないように見えても、氏名・電話番号・住所・生年月日・勤務先などが組み合わさると、別の詐欺やなりすましに悪用される心配が増えます。
| 行動 | 主な危険 | 警戒度 |
|---|---|---|
| 友達追加だけ | 相手との接点ができる | 低〜中 |
| 会話を続ける | 情報収集・信用形成 | 中 |
| 外部URLを開く | フィッシングサイトへの誘導 | 高 |
| ID・パスワード入力 | アカウント不正利用 | 非常に高い |
| 送金・暗号資産送信 | 金銭被害 | 非常に高い |
LINEのQRコードを知らない人に送るのも注意
LINE公式ヘルプは、QRコードについてLINE利用者であれば誰でも追加できるため、知らない人へ共有しないよう案内しています。SNS上へマイQRコードを公開すると、想定していない相手に追加されるきっかけになる可能性があります。
イベントや取引などで一時的にQRコードを共有する場合も、「誰に見せているか」を意識してください。不特定多数が見られるSNS投稿や掲示板へ載せるのは避けたほうが安全です。
友達追加しただけなら、慌ててスマホを初期化する必要は通常ありません。まず相手への返信を止め、ブロック・通報を検討し、外部サイトで情報を入力していないか確認します。
友達追加から始まるLINE詐欺の代表的な手口
LINEを使った詐欺は一種類ではありません。投資、副業、恋愛感情、警察官などへのなりすましを組み合わせ、相手の不安や期待を利用します。手口の名前より、「最後に何を要求されているか」を見るほうが見抜きやすくなります。
投資詐欺ではLINEグループへ誘導されることがある
警察庁が注意を呼びかけている代表例がSNS型投資詐欺です。SNS広告やダイレクトメッセージを入口にLINEへ誘導し、著名人や投資家、そのアシスタントを名乗る人物が投資を勧めます。
グループ内では、別の参加者が「利益が出ました」「先生のおかげです」と投稿する場合があります。しかし、その参加者も犯人側のサクラかもしれません。画面上で利益が表示されても、本当に出金できるとは限りません。
「必ずもうかる」「元本保証」「あなただけに教える」といった言葉や、個人名義の口座への振込指示が出た場合は強く警戒してください。
副業詐欺では少額の利益を見せて信用させることがある
「スマホだけで1日3万円」「動画を見るだけ」などの広告からLINEへ誘導し、仕事の説明という名目で登録料や教材費、サポート費用を求めるパターンにも注意が必要です。
最初に少額の報酬を渡して「本当に稼げた」と感じさせ、その後に高額プランへ進ませるケースも考えられます。最初に数百円や数千円を受け取れたからといって、相手が安全だとは判断できません。
ロマンス詐欺では親しくなってから送金を求める
SNS型ロマンス詐欺は、SNSなどで何度もやり取りし、恋愛感情や親近感を抱かせてから金銭をだまし取る手口です。2025年は5,645件、被害額546.4億円が警察庁に認知されています。
「将来一緒に暮らしたい」「会うための費用が必要」などと言われると、単なるお金の話ではなく感じてしまいます。それでも、会ったことのない相手から投資や送金の話が出た時点で、第三者へ相談するのが安全です。
警察官や公的機関を名乗るLINEにも注意
「あなたの口座が犯罪に使われた」「逮捕状が出ている」などと不安をあおり、LINEなどのSNSへ誘導するニセ警察詐欺も被害が目立っています。警察庁によると、2025年のニセ警察詐欺は11,014件、被害額は1,005.0億円でした。
相手が制服姿の写真を使っていても、警察署の名称を知っていても、それだけでは本物の証明になりません。「資金を調べるために送金して」と言われたら会話を止め、自分で調べた警察署の電話番号や警察相談専用電話「#9110」へ相談してください。
| 手口 | よくある誘い文句 | 最終的な狙い |
|---|---|---|
| 投資詐欺 | 必ずもうかる、無料投資情報 | 投資金・手数料の送金 |
| 副業詐欺 | 簡単作業で高収入 | 登録料・サポート料 |
| ロマンス詐欺 | 将来一緒になりたい | 投資・生活費などの送金 |
| ニセ警察詐欺 | あなたは捜査対象 | 捜査名目などの送金 |
| フィッシング | 本人確認が必要 | ID・パスワード窃取 |
怪しいLINEアカウントを見分けるポイント7つ
詐欺アカウントをプロフィールだけで100%判定する方法はありません。むしろ見るべきなのは、相手の写真より「どんな行動を求めてくるか」です。複数の怪しい特徴が重なるほど、やり取りを続ける理由は少なくなります。
- 面識がないのに突然友達追加やメッセージが来る
- SNSからLINEへ移動するよう急かされる
- 短期間で投資・副業・お金の話になる
- 「絶対」「必ず」「元本保証」など断定的な表現が多い
- 著名人や専門家を名乗るが本人確認ができない
- 外部サイトでログイン情報やカード情報を入力させる
- 家族や金融機関に相談しないよう指示する
特に危険なのは「今すぐ」「今日中に」「誰にも言わないで」と判断する時間を奪う誘導です。急がされるほど、いったんLINEを閉じて確認してください。
プロフィール写真が有名人でも本人とは限らない
有名人の顔写真、企業ロゴ、警察官風の画像は簡単にコピーできます。「写真を見たことがある」「名前が実在する」という理由だけで信用するのは危険です。
著名人が投資を勧めているように見える場合は、そのLINE内の説明だけで判断せず、本人の公式サイトや公式SNSから同じ案内が出ているか確認します。相手から渡されたリンクだけを確認先にすると、偽サイトへ誘導されるおそれがあります。
「知り合いかも?」に出た相手も自動的に信用しない
LINE公式によると、「知り合いかも?」には、相手が自分を友達に追加した場合などに名前が表示されます。表示されたからといって、実際の知人であることをLINEが保証しているわけではありません。
知らない名前なら無理に追加する必要はありません。昔の知人かもしれないと思った場合も、共通の知人や別の連絡手段で本人か確認してから追加すると安全性が上がります。
LINEで怪しい相手を友達追加してしまったときの対処法
すでに友達追加してしまっても、追加しただけなら被害が確定したわけではありません。何をしたかを順番に確認し、それ以上相手へ情報を渡さないことが最優先です。
「詐欺ですか?」と問い詰める必要もありません。返信すると、まだ反応する相手だと伝わるため、まず会話を止めます。
相手から届いたURLを開いたか、アプリやファイルを入れたか確認します。開いただけなのか、ログイン情報まで入力したのかで対応が変わります。
氏名、住所、カード番号、銀行情報、LINEや他サービスのパスワードなど、相手へ伝えた情報を書き出します。
怪しいアカウントとのやり取りを止め、LINEのブロック・通報機能を使います。LINE公式も、怪しいトークやグループでは発言せず通報するよう案内しています。
送金した場合は金融機関や警察へ、カード情報を入力した場合はカード会社へ連絡します。パスワードを入力した場合は、正規サイトから速やかに変更してください。
友達追加して返信しただけなら会話を止める
「こんにちは」と返信した程度なら、それだけで直ちに金銭被害が起こるわけではありません。ただ、詐欺側には「このアカウントは反応する」と分かります。その後の話へ付き合わず、怪しければブロックしてください。
偽サイトにパスワードを入力したら正規サイトから変更する
相手から届いたURLでLINEやメール、通販サイトなどのID・パスワードを入力した場合は、フィッシングの可能性を考えます。相手が送ったURLをもう一度開くのではなく、公式アプリや自分で確認した正規サイトからパスワードを変更します。
同じパスワードをほかのサービスでも使い回している場合は、そちらも変更してください。一つのパスワードが漏れると、別サービスへの不正ログインを試されるおそれがあります。
お金を振り込んだ場合は相手との交渉より相談を優先する
送金後に詐欺だと気づいた場合、「返金して」と相手へ何度も連絡するより、振込先の金融機関や警察などへ相談することを優先します。追加の「返金手数料」や「税金」を要求されても送らないでください。
LINE詐欺を防ぐために見直したい友達追加の設定
知らない相手からの接触をゼロにするのは難しいものの、LINEには接触されにくくする設定があります。普段ID検索や電話番号による自動追加を使わない人は、必要な機能だけ有効にする考え方が安全です。
LINE公式は、知らない人からのトークやグループ招待を防ぐ方法として、「メッセージ受信拒否」「IDによる友だち追加を許可」「友だちへの追加を許可」などの設定を案内しています。
知らない相手からの接触が増えたと感じたら、「メッセージ受信拒否」「IDによる友だち追加を許可」「友だちへの追加を許可」の3点を確認します。
「メッセージ受信拒否」で知らない相手からのトークを減らす
LINE公式によると、「メッセージ受信拒否」をオンにすると、「知り合いかも?」に表示されている相手からのメッセージを拒否できます。一方、すでに友達へ追加されている相手からのメッセージは、この設定だけでは拒否できません。
「IDによる友だち追加を許可」を必要に応じてオフにする
LINE IDを普段使っていないなら、「IDによる友だち追加を許可」をオフにする方法があります。知らない相手がID検索を通じて自分を追加する経路を一つ減らせます。
電話番号から追加されたくないなら「友だちへの追加を許可」を確認する
「友だちへの追加を許可」をオフにすると、電話番号をもとにした友達追加を防げます。仕事などで電話番号経由の追加を使う人もいるため、自分の使い方に合わせて判断してください。
具体的な操作や現在の仕様は、LINE公式ヘルプ「知らない人からのトークやグループ招待を防ぎたい」で確認できます。
| 設定 | 期待できること | 確認したい人 |
|---|---|---|
| メッセージ受信拒否 | 「知り合いかも?」の相手からのメッセージを拒否 | 知らない人からトークが届く人 |
| IDによる友だち追加を許可 | オフでID検索による追加を制限 | ID検索を普段使わない人 |
| 友だちへの追加を許可 | オフで電話番号による追加を防ぐ | 電話番号経由の追加が不要な人 |
2025年のSNS型投資詐欺9,523件のうち、当初の接触手段はバナー等広告が3,785件、ダイレクトメッセージが3,549件で、両者だけで全体の約8割を占めます。知らない相手から突然届く連絡を入口として警戒する意味が分かるデータです。
出典:警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)」
LINE友達追加の危険度チェック|追加後の行動で判断する
「もう追加してしまった。自分はどのくらい危ない?」という人向けに、追加後の行動を5段階に分けます。これは詐欺被害を断定する診断ではなく、次に取る行動を整理するための目安です。
独自コンテンツ:友達追加後の「何をしたか」を基準に危険度を整理すると、追加しただけの人と、認証情報や金銭まで渡した人では必要な対応が大きく違います。
| 段階 | 今の状態 | 対応 |
|---|---|---|
| 危険度1 | 友達追加しただけ | 返信せず相手を確認 |
| 危険度2 | 簡単な会話をした | 怪しければブロック・通報 |
| 危険度3 | 外部URLを開いた | 入力・ダウンロードの有無を確認 |
| 危険度4 | 個人情報やパスワードを入力 | パスワード変更・関係先へ連絡 |
| 危険度5 | 送金・カード決済をした | 金融機関・カード会社・警察へ相談 |
危険度1:友達追加しただけ
友達追加しただけで、外部URLも開かず、情報も送っていないなら、慌てて相手の要求に応える必要はありません。知らない相手なら返信せず、プロフィールとメッセージ内容を確認します。
危険度2:相手と会話した
挨拶や世間話だけなら、まず会話を止めればよい段階です。しかし氏名、住所、勤務先、家族構成などを教えた場合は、何を渡したか整理しておきます。別の詐欺連絡に使われる可能性も考えて、今後届く連絡を警戒してください。
危険度3:相手が送ったURLを開いた
URLを開いた場合は、その先で何をしたかが大切です。ページを開いただけなのか、ID・パスワードを入れたのか、アプリやファイルをダウンロードしたのかを確認します。
危険度4:個人情報や認証情報を入力した
パスワードやカード番号などを入力した場合は、放置しないでください。パスワードなら正規サービスから変更し、カード情報ならカード会社へ相談するなど、渡した情報に応じた対応が必要です。
危険度5:送金や決済をした
銀行振込、カード決済、暗号資産の送信などをした場合は、相手とのやり取りだけで解決しようとせず、金融機関・カード会社・警察などへ相談します。やり取りや振込記録のスクリーンショットは消さずに残してください。
危険度が上がる分岐点は「友達追加」よりも、URL・認証情報・金銭へ進んだかどうかです。今の行動段階を確認すれば、必要な対処を整理しやすくなります。
LINE詐欺と友達追加の危険性まとめ
LINEで知らない人を友達追加しただけで、スマホ内の情報や銀行口座のお金が自動的にすべて奪われるわけではありません。必要以上に慌てるより、「追加後に何をしたか」を確認することが大切です。
一方で、友達追加をきっかけに会話が始まり、投資、副業、恋愛、本人確認などを口実として外部サイトや送金へ誘導される詐欺があります。2025年はSNS型投資詐欺・ロマンス詐欺ともに認知件数と被害額が前年より増加しています。
- 知らない相手からの友達追加やLINE誘導を安易に受けない
- 友達追加しただけなら返信せず、その後の行動を確認する
- 投資・副業・送金の話が出たら一度LINEを閉じる
- 外部URLでパスワードやカード情報を入力しない
- 怪しいアカウントはブロック・通報する
- 金銭被害があれば金融機関や警察などへ早めに相談する
判断に迷ったときは、「本物かどうかをLINEの中だけで確認しない」のがポイントです。企業・警察・著名人を名乗る相手なら、自分で公式窓口を探して別経路から確認してください。
